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「神ノート」第一話

「あなたが、神様ですね。」
青年が語りかけた先には、一人の老人が背を向けて座っていた。
「あなたが貿易センタービルに飛行機を衝突させ、アメリカにアフガンやイラクを攻撃させ、大型台風カトリーナを引き起こし、
そして僕の母を殺した!」
老人は青年の声などまるで聞こえていないかのように黙々とノートに筆を走らせている。
「僕は最後の一つの罪をもってあなたを裁く。神が犯した罪は人間が裁かなければならない。
これは、天誅ではなく人誅である!」
青年は腰に帯びていた刀を抜き、老人の背中に斬りかかった。老人の背中は右肩から左脇腹にかけてパックリと割れ、真っ赤な血が勢いよく吹き出した。刀身は骨までも貫いており、老人の左上上半身はまるで裂けたチーズのようにだらりと垂れ下がった。

青年は外へ出た。手が震えていた。神を殺してしまった。まだ高校生の僕が。しかし罪の意識ではない。裁きは正当だった。神を殺したのは正しかった。青年の震えは、歓喜と恐怖の入り混じったものだった。
青年はふと足を止めた。何かがおかしかった。いやに静かだ。まったくの無音。さっきまでは考え事をしていたからだと思っていたが、今こうして耳を澄ましてみても、物音ひとつしない。空気の動きさえ感じられない。
まるで時間が、、、
青年は振り返り、走り出した。もと来た道を急いで引き返した。
まさか、、、まさか、、、

青年は神の部屋のドアを勢いよく開けた。無数の本棚と無限数の本に囲まれた部屋。天井も壁も見えないくらいはてしなく、本棚は続いている。その部屋の真ん中に、机と椅子がぽつんとある。そこに神は座っている。座っていた。
神の姿は、亡骸は消えていた。飛び散った血液の痕さえも残っていなかった。あるのは、机の上のノートとペンだけ。
神は黙々とノートを書いていた、、、
青年は机に駆け寄り、ノートに目を走らせた。そこには、青年が神を殺す様子が事細かに書かれていた。神が死んだところで、記述は終わっていた。

―――世界は演じている、神が書いたシナリオを。―――

青年は脱力し、ひざをついた。手が、震えていた。
「僕は、、、神になってしまった。。」
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テーマ : 自作小説(ファンタジー)
ジャンル : 小説・文学

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はじめまして。
読ませていただきました。かなり好きです。
また来て読ませていただきます♪

ありがとうございます。。
すっかり放置してたけども、、

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54notall

Author:54notall
横浜国立大学マルチメディア文化課程。
爆笑問題太田さん、ダウンタウン松本さん、B'z稲葉さん、ラルクHYDEさん、椎名林檎さん、マイクル・クライトン、、に強く影響を受けています。
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